滋賀県で空き家を仕入れるには|統計の読み方と調査依頼の進め方

滋賀県で空き家を仕入れるには|統計の読み方と調査依頼の進め方

滋賀県の空き家率は12.3%。全国平均の13.8%を下回っており、統計の表を眺めただけなら「空き家が少ない県」に見えます。この数字を根拠に、滋賀での空き家仕入れを後回しにしている会社は少なくありません。

ところが内訳を開くと、まったく逆の景色が出てきます。県内の空き家のうち、売却にも賃貸にも出ていない放置型が占める割合は約6割。これは全国平均を大きく上回る水準です。空き家率という一つの数字だけを見ていると、この事実は見えません。

この記事では、令和5年住宅・土地統計調査をもとに滋賀県の空き家の構造を読み解き、統計から候補エリアを絞る手順、そして実地調査を外注する場合の費用と進め方を解説します。

この記事の結論

  • 滋賀県の空き家率は12.3%で、全国平均13.8%を下回る(令和5年)
  • 一方、放置型の空き家は総住宅数の7.3%で全国平均5.9%を上回る
  • 空き家に占める放置型の比率は約60%。全国平均42.8%を大きく超える
  • 総住宅数は2018年から6.1%増加(全国4.2%増)。新築が供給される一方で放置空き家も積み上がる二極化が進んでいる
  • 費用は10,000㎡あたり1,000円(税別)〜の従量制。所有者情報の取得からDM発送まで一括で対応できる

滋賀県の空き家を数字で確認する

総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査(住宅及び世帯に関する基本集計・確報集計)」による数値です。

項目 滋賀県 全国
総住宅数 約66万4千戸 約6,504万7千戸
2018年からの増減率 +6.1% +4.2%
空き家数 約8万2千戸 約900万2千戸
空き家率 12.3% 13.8%
賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家 約4万9千戸(7.3%) 約385万6千戸(5.9%)
持ち家住宅率 70.9% 60.9%

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」(2024年9月公表)

「率は低いのに、放置型は多い」という構造

空き家率12.3%は全国平均を1.5ポイント下回ります。ところが放置型の空き家は総住宅数の7.3%で、全国平均を1.4ポイント上回る。二つの数字が逆方向を向いています。

空き家全体に占める放置型の比率で見ると、滋賀県は約60%。全国平均の42.8%と比べて17ポイント以上高く、都道府県のなかでも高い部類に入ります。「空き家は少ないが、あるものは動いていない」——これが滋賀県の実像です。

ターゲティングの判断材料

持ち家住宅率70.9%という数字も見逃せません。全国平均より10ポイント高く、賃貸の空室が空き家率に占める割合が小さいことを意味します。裏返せば、県内の空き家の大半は「誰かが所有したまま動いていない持ち家」だということです。

この層は不動産ポータルにも空き家バンクにも現れません。しかし所有者が明確に存在し、相続や住み替えのタイミングで判断が動く可能性があります。接触の設計次第で反応が取れる母数として、他県より濃い市場だと考えてよいでしょう。

住宅が増え続ける県で、なぜ放置空き家が積み上がるのか

滋賀県の総住宅数は2018年から6.1%増えています。全国平均の4.2%を上回る伸びで、住宅供給が止まっていない県です。

新築の供給と、既存住宅の滞留が同時に進む

新しい住宅が供給される一方で、古い住宅がそのまま残る。世帯が新築へ移ることで、元の住宅が空き家として残るという流れが生じます。持ち家比率が高い地域では、この空き家が賃貸市場にも売却市場にも出ないまま滞留しやすくなります。

つまり滋賀県では、住宅需要が弱いから空き家が増えているのではなく、需要があるからこそ古い住宅が置き去りにされているという側面があります。仕入れ側から見れば、対象物件に一定の流通可能性が残っている分、条件は悪くありません。

県内の地域差は前提として押さえる

県全体の数値はあくまで平均です。ベッドタウンとして住宅供給が続く地域と、人口減少が先行している地域とでは、空き家の発生の仕方も所有者の属性も異なります。県単位の統計をそのまま特定エリアの判断に当てはめないことが重要です。

統計から候補エリアを絞るときに見る3つの数字

空き家調査の発注前に、どの地域を対象にするかを決める必要があります。その際に見るべき指標を整理します。

指標 何が分かるか 注意点
空き家率 地域全体の空き家の多さ 賃貸の空室も含むため、単独では判断材料にならない
放置型の実数 実際に狙える母数の規模 率が低くても実数が多い地域がある
持ち家比率・一戸建て比率 空き家が放置型になりやすいかどうか 市区町村単位まで確認する

この三つを市区町村単位で並べると、「率は目立たないが放置型の実数が多い地域」が浮かび上がります。競合が空き家率だけを見て動いているなら、そこが手つかずのまま残っている可能性が高いということです。

2023年の法改正で所有者の状況が変わった

2015年施行の「空家等対策の推進に関する特別措置法」は2023年に改正され、同年12月に施行されました。

従来は倒壊の危険があるなど深刻な状態の空き家を「特定空家等」として扱っていましたが、改正によりその手前の段階として「管理不全空家等」の区分が新設されています。市区町村から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例の対象から外れます。

滋賀県のように持ち家比率が高く、相続で引き継がれた住宅が多い地域では、この制度変更が所有者の判断を動かす契機になり得ます。ただし所有者本人が改正内容を把握しているとは限らないため、こちらから情報を届ける必要があります。

滋賀県内、まずは1エリアで試してみませんか。

町丁目単位での範囲指定に対応しています。
面積・想定件数・スケジュールを含めてご提案します。

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費用・期間・納品物

弊社の土地調査サービスの料金は、調査面積に応じた従量制です。基本料金は10,000㎡あたり1,000円(税別)、調査項目を追加する場合は1項目につき200円(税別)が加算されます。町丁目単位まで絞り込んだ範囲指定に対応しているため、市全体をまとめて発注する必要はありません。

項目 料金(税別)
基本料金 10,000㎡あたり 1,000円
追加調査(1項目) 200円
登記情報取得(所有者事項) 750円/件
DM印刷・封入・発送代行 180円/通

面積に対する従量制のため、調査費用は範囲の切り方でほぼ決まります。調査期間も対象面積と調査項目数によって変わるため、範囲をうかがったうえで費用とあわせてスケジュールをご提示します。

納品形式は、ゼンリン地図への転記(調査項目ごとに色分け)、住所・地番リスト(PDF形式/追加料金)、Excel件数リスト(地区別・分類別集計)からお選びいただけます。

納品物は、現地で確認した空き家の所在と状態、および特定した所有者情報を整理したリストです。調査対象は戸建てに限らず、空き地やアパートの空き部屋を含める形にも調整できます。所有者情報の出力後、DM発送まで一括でご依頼いただくことも可能です。

弊社は47都道府県をカバーする自社ネットワークを持ち、滋賀県と京都・大阪など隣接府県にまたがる調査も、同一の基準・フォーマットで実施できます。エリアによって調査の粒度が変わることはありません。

依頼から納品までの流れ

調査範囲と条件のヒアリング
対象の市町・町丁目、調査対象とする建物の条件を確認し、面積に応じた見積りをご提示します。
空き家候補の抽出と調査地図の作成
国土交通省の基準に沿って空き家と想定される建物を選定し、調査員が使用する地図に落とし込みます。
現地での実地調査
調査員が対象エリアを歩き、外観から一軒ずつ状態を確認・記録します。
地番と所有者の特定
調査結果をもとに対象物件の地番を割り出し、所有者情報を特定します。
リスト・データベースの納品
所在・状態・所有者情報を整理して納品します。DM発送まで続けてご依頼いただくことも可能です。

滋賀県で空き家調査を進めるときの注意点

NG例1:空き家率が低いことを理由に見送る
滋賀県は率こそ全国平均以下ですが、放置型の比率は全国平均を大きく上回ります。率だけで判断すると、実際には濃い市場を素通りすることになります。

NG例2:県全体の数値で特定エリアを判断する
県内には住宅供給が続く地域と人口減少が先行する地域が併存します。市町単位、できれば町丁目単位まで見て候補を選んでください。

NG例3:現地にチラシを投函する
放置型の空き家に所有者は住んでいません。所有者の居住地宛に届ける前提で設計する必要があります。

NG例4:リストを作ったまま寝かせる
所有者の状況は相続や転居で変わります。納品後は早い段階で初回接触まで進めてください。

滋賀県の対応エリア

県内13市6町のすべてに対応しています。

大津市/彦根市/長浜市/近江八幡市/草津市/守山市/栗東市/甲賀市/野洲市/湖南市/高島市/東近江市/米原市/日野町/竜王町/愛荘町/豊郷町/甲良町/多賀町

よくあるご質問

どの市町から調べるべきか、相談できますか?

営業エリアやターゲットをお伺いしたうえで、範囲の切り方をご提案します。まず1エリアで実施し、結果を見て広げる進め方をおすすめしています。

市町より狭い範囲でも依頼できますか?

町丁目単位まで絞り込んで調査できます。「この学区だけ」といった指定にも対応します。

京都府や大阪府と合わせて依頼できますか?

可能です。47都道府県に自社ネットワークがあり、府県をまたぐ調査も同一の基準・フォーマットで実施します。

戸建て以外も調査対象にできますか?

空き地やアパートの空き部屋なども対象にできます。調査したい建物の条件はヒアリング時にお伺いします。

納品されたリストをそのままDMに使えますか?

所有者情報を整理した形で納品しますので、そのままDM発送に進めます。発送作業までまとめてご依頼いただくことも可能です。

まとめ

滋賀県は、空き家率だけを見れば目立たない県です。しかし内訳を開けば、空き家の約6割が売却にも賃貸にも出ていない放置型で、持ち家比率の高さもそれを裏づけています。統計の表面で判断して手を付けていない会社が多いなら、それ自体が参入余地です。

必要なのは、市町単位・町丁目単位まで数字を落として候補を選び、実際に営業が動ける範囲から始めることです。

候補エリアの選び方から、ご相談ください。

統計の読み方と調査範囲の切り方を、営業エリアに合わせてご提案します。

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