リフォーム営業の反響が落ちたときに見直す順番|エリアが先

リフォーム営業の反響が落ちたときに見直す順番|エリアが先

去年と同じエリアに、同じ部数を配って、同じように営業している。それなのに反響が落ちている。この状態が続くとき、原因はエリアの側で起きた変化にあることがあります。

住宅は入れ替わります。新しい家が建ち、古い家が取り壊され、住んでいた人が施設に入り、空き家になる。3年前に「築古の持ち家が多い」と判断した地区が、今も同じとは限りません

この記事では、反響が落ちたときに確認すべきことを整理します。紙面や話法の前に、そもそも配っている先が変わっていないかを疑ってみてください。

この記事の結論

  • 反響の低下はエリアの側の変化で起きていることがある
  • 同じ地区でも、施工済み・空き家化・建替えで対象は減っていく
  • 改修実施率が高い地域では未施工層が薄くなる。全国平均は28.8%
  • 確認する順序はエリア→対象の残存→紙面→話法
  • 対象の残存は統計では分からない。現地で数えるしかない

エリアは静止していない

営業エリアを決めたときの前提が、今も成り立っているか。まずここを確認します。

起きること 対象への影響
自社または他社が施工した 10〜15年は次の提案先にならない
住人が転居・施設入居した 空き家になり、提案の相手がいなくなる
建替えが行われた 築古住宅ではなくなる
取り壊されて更地になった 対象そのものが消える
相続で所有者が変わった 判断する人が遠方にいる場合がある

いずれも件数を減らす方向に働きます。一方で新しく築古になる住宅も出てきますが、そのペースは地域によって違います。

施工済みが積み上がる

同じエリアで数年営業していれば、自社の施工実績も積み上がります。成果が出ているほど、そのエリアの未施工層は薄くなります

これは失敗ではなく、成功の結果です。ただし気づかないまま同じ配り方を続けると、反響だけが落ちていくことになります。

改修実施率には地域差がある

2019年以降に増改築・改修工事を行った持ち家の割合は、全国平均で28.8%です。ただし県によって差があります。

改修実施率 未施工層
島根県 32.6%(全国1位) 薄い
鳥取県 32.2%(全国6位) 薄い
全国平均 28.8%
群馬県 28.4%(全国35位) 相対的に厚い

実施率が高い地域では、未施工の住宅を探す戦略そのものが効きにくくなります。この場合、前回工事からの経過年数で優先順位をつける形に切り替える必要があります。

確認する順序を間違えない

反響が落ちたとき、紙面のデザインや話法から見直す方が多いのですが、順序としては後です。

  1. エリア/商圏の設定は今も適切か
  2. 対象の残存/そのエリアに提案先はまだ残っているか
  3. 紙面/訴求内容は伝わっているか
  4. 話法/接触後の進め方に問題はないか

対象が残っていないエリアで紙面を作り直しても、反響は戻りません。上から順に確認してください。

対象がまだ残っているかは、統計では分からない

住宅・土地統計調査で分かるのは、市区町村単位の持ち家数や建築時期別の内訳までです。「この地区に築古の持ち家が何軒残っているか」は公表されていません

知りたいこと 統計で分かるか
市内に1980年以前の持ち家が何戸あるか 分かる
この町丁目に何軒あるか 分からない
すでに施工されているか 分からない
今も人が住んでいるか 分からない
外壁がどの程度傷んでいるか 分からない

そもそも住宅・土地統計調査は5年ごとの標本調査です。直近の基準日は2023年10月1日で、そこから先の変化は反映されていません

結局のところ、対象が残っているかどうかは現地を歩いて数えるしかありません

現地調査で確認できること

弊社の土地調査では「古家(居住中)」を調査項目として指定できます。人が住んでいる築古の戸建てを対象とした調査です。

記録項目 反響の分析にどう使うか
対象の件数 そのエリアに提案先がどれだけ残っているか
外壁・屋根の状態 劣化が進んでいる住宅から優先して回れる
居住の実態 空き家になっている住宅を除ける
分布 密集している地区と、まばらな地区が分かる

件数が分かれば、反響率の分母が確定します。「1万部配って問い合わせ5件」ではなく、「対象800軒に対して5件」という形で評価できるようになります。

できないことも書いておきます

調査は道路から外観を確認する形で行います。したがって、次のことはできません。

  • 施工済みかどうかの判定/塗り替え後の年数までは分かりません
  • 築年数の断定/仕様や傷み具合からの判断になります
  • チョーキングの確認/外壁に手を触れる必要があります
  • 建物の裏側や内部/道路から見えない面は記録できません

記録できるのは、色あせ、ひび割れ、コケや藻の付着といった目視で判断できる範囲です。それでも優先順位をつけるには十分な材料になります。

エリアを広げるか、深めるか

対象が減っていることが分かった場合、選択肢は2つです。

方向 やること 向いている状況
広げる 隣接する地区を新たに調査する 既存エリアの対象が明らかに減っている
深める 提案の幅を増やす 対象は残っているが、外壁塗装では響かない

広げる場合の注意

やみくもに商圏を広げると、移動時間が増えて1件あたりのコストが上がります。造成年代のそろった住宅地を狙って広げるほうが効率的です。

築古住宅は地図上に均等に散らばっているわけではありません。同じ時期に造成された住宅団地、区画整理が行われた地区、旧市街地に集まっています。年代のそろった地区を丸ごと押さえれば、同じ移動距離で回れる件数が変わります

深める場合の選択肢

同じ住宅に対して、別の提案ができないかを考えます。

組み合わせ 調査項目
屋根工事と太陽光 「古家(居住中)」+「太陽光未設置住宅」
戸建てと共同住宅 「古家(居住中)」+「古アパート」
施工提案と用地情報 「古家(居住中)」+「空き地」

調査項目の追加は1項目につき200円(税別)です。同じ範囲を歩くのであれば、複数の項目を同時に指定したほうが面積あたりの成果は上がります

とくに太陽光は、全国の一戸建て持ち家のうち設置済みが9.0%にとどまります。9割以上が未設置で、屋根工事の提案から入る流れも組めます。

そのエリアに対象が何軒残っているか、数えられます。

外壁の状態まで記録するため、優先順位をつけて回れます。
目的とエリアを伺ったうえで、調査項目と範囲をご提案します。

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記録が残っていないと判断できない

反響が「落ちた」と言うためには、比較できる記録が必要です。次の3つは最低限残しておいてください。

記録すること 次に使えること
配布・訪問したエリアと件数 分母を確定できる
問い合わせ・見積り依頼の件数 反響率を出せる
成約件数と施工内容 そのエリアの施工済み層を把握できる

自社の施工実績は、そのまま「そのエリアの未施工層がどれだけ減ったか」の記録になります。過去の施工先を地図に落としておけば、次にどこを狙うべきかが見えます。

過去の施工先は最良のリスト

忘れられがちですが、すでに施工した住宅は10年から15年後に再び対象になります。築年数も、前回の施工内容も、連絡先も分かっています。

創業から年数が経っている会社であれば、まずここを確認してください。新規のリストを作る前に、手元にあるリストが使えないかを見るほうが先です

費用・期間・納品物

弊社の土地調査サービスの料金は、調査面積に応じた従量制です。基本料金は10,000㎡あたり1,000円(税別)、調査項目を追加する場合は1項目につき200円(税別)が加算されます。町丁目単位まで絞り込んだ範囲指定に対応しています。

項目 料金(税別)
基本料金 10,000㎡あたり 1,000円
追加調査(1項目) 200円
登記情報取得(所有者事項) 750円/件
DM印刷・封入・発送代行 180円/通

面積に対する従量制のため、調査費用は範囲の切り方でほぼ決まります。造成年代のそろった住宅地に絞り込むほど、費用あたりの成果は上がります。

納品形式は、ゼンリン地図への転記(調査項目ごとに色分け)、住所・地番リスト(PDF形式/追加料金)、Excel件数リスト(地区別・分類別集計)からお選びいただけます。件数集計があれば、エリアごとの対象数を比較できます

ポスティングやDMの発送までご依頼いただくこともできます。弊社は47都道府県をカバーする自社ネットワークを持ち、県境をまたぐ調査も同一の基準・フォーマットで実施できます。

依頼から納品までの流れ

目的と調査範囲のヒアリング
既存エリアの確認か、新規エリアの開拓かを伺い、どの程度の築年数を想定するか、どの劣化を記録するかも含めて決めます。面積に応じた見積りをご提示します。
調査候補の抽出と調査地図の作成
指定条件に該当する建物を選定し、調査員が使用する地図に落とし込みます。造成年代のそろった住宅地を指定した範囲設定にも対応します。
現地での実地調査
調査員が対象エリアを歩き、道路から確認できる範囲で外観と状態を記録します。居住しているかどうかもこの工程で確認します。
地番の特定と集計
調査結果をもとに地番を割り出し、地区別に件数を集計します。
納品とアプローチ支援
地図・リスト・集計表の形で納品します。ポスティングやDMの発送までご依頼いただくこともできます。

見直すときの注意点

よくあるつまずき

  • 紙面から見直す/対象が残っていないエリアで紙面を作り直しても反響は戻りません
  • 数年前の判断のままエリアを使い続ける/施工済み・空き家化・建替えで対象は減っていきます
  • 反響率の分母を把握していない/配布部数ではなく、対象件数で見てください
  • やみくもに商圏を広げる/移動時間が増えて1件あたりのコストが上がります
  • 過去の施工先を確認していない/10〜15年後には再び対象になります

よくあるご質問

そのエリアに対象が何軒あるか分かりますか?

現地調査で数えられます。「古家(居住中)」を調査項目として指定いただければ、築古と判断できる居住中の戸建てを調査し、地区別に件数を集計して納品します。

すでに施工された住宅は除けますか?

施工済みかどうかを外観から判定することはできません。塗り替え後の経過年数までは分からないためです。ただし外壁の劣化状況は記録できるため、劣化が進んでいる住宅から優先して回る形になります。

外壁の劣化はどこまで記録できますか?

道路から目視できる範囲で記録します。色あせ、ひび割れ、コケや藻の付着、目地の劣化などが対象です。外壁に触れる必要があるチョーキングの確認はできません。

隣接する地区も同時に調査できますか?

できます。町丁目単位まで絞り込んだ範囲指定に対応しているため、既存エリアと隣接地区をまとめて調査し、件数を比較することもできます。

太陽光の提案先も同時に探せますか?

できます。「太陽光未設置住宅」を同時に指定していただければ、屋根工事と設置提案の両方に使えるリストになります。追加は1項目につき200円(税別)です。

まとめ

同じエリアに同じように営業していて反響が落ちているなら、エリアの側で変化が起きている可能性があります。施工済みが積み上がり、住人が転居し、建替えが進む。いずれも対象を減らす方向に働きます。

確認する順序は、エリア→対象の残存→紙面→話法です。対象が残っていないエリアで紙面を作り直しても、反響は戻りません。

そして対象が何軒残っているかは、統計では分かりません。公表されるのは市区町村単位までで、しかも5年ごとの標本調査です。現地を歩いて数えるしかありません

件数が分かれば、反響率の分母が確定します。「1万部配って5件」ではなく「対象800軒に対して5件」で評価できるようになる。この状態になって初めて、紙面や話法の改善が意味を持ちます。まずは1〜2地区で実施し、中身を確認してから範囲を広げてください。

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