ポスティングのCPOをどう計算するか|目標値は粗利から逆算する

ポスティングのCPOをどう計算するか|目標値は粗利から逆算する

「今回のポスティングは効果があったのか」。社内で聞かれたとき、配布枚数と問い合わせ件数だけでは答えになりません。必要なのは、1件の受注にいくらかかったかという数字です。

これがCPO(コスト・パー・オーダー)です。計算式自体は単純ですが、実際に出そうとすると迷う点がいくつも出てきます。印刷費は入れるのか。いつまでの反応を数えるのか。目標値はどう決めるのか。

この記事では、ポスティングでCPOを計測するときの具体的な決め方を整理します。業界平均を探しに行く必要はありません。目標値は自社の数字から出せます。

この記事の結論

  • CPOはかかった費用 ÷ 受注件数。問い合わせ件数で割るのはCPAで、別の指標
  • 分子には印刷費・デザイン費まで含める。配布費だけでは実態を表さない
  • 分母は計測する期間を先に決めてから数える。ポスティングの反応は遅れて出る
  • 目標CPOは業界平均ではなく自社の粗利から逆算して決める
  • リピートのある商材は、1回の受注額ではなく生涯価値で見ると判断が変わる

CPOとCPAは違う指標

まず用語を整理します。混ざったまま議論すると、社内で話が噛み合わなくなります。

指標 計算 何が分かるか
CPA 費用 ÷ 反応件数(問い合わせ・来店など) 接触までの効率
CPO 費用 ÷ 受注件数 売上につながるまでの効率

問い合わせが多くても成約に至らなければ、CPAは良くてもCPOは悪化します。チラシの内容が原因なのか、その後の対応が原因なのかを切り分けられるのが、2つを分けて見る意味です。

分子に何を含めるか

「広告費」の範囲を決めないと、比較できない数字になります。次の項目について、含めるか含めないかを社内で決めてください。

項目 扱い
配布費 必ず含める
印刷費 必ず含める
デザイン制作費 含める(複数回使う場合は回数で按分)
社内の作業時間 含めるかを決めておく。含めるなら時給換算
成約時の販促費 通常は含めない(CPOの範囲外)

デザイン費の按分がポイント

同じ原稿を3回配るなら、制作費は3回で割ります。初回だけに全額を乗せると、1回目のCPOだけが極端に悪く見えます。これで「効果がない」と判断してしまうケースは実際にあります。

逆に、毎回作り直しているなら按分できません。その場合は制作費が毎回かかる前提でCPOを見ることになります。

分母をどう数えるか

何を「1件」とするか

受注の定義を決めてください。契約書を交わした時点か、入金があった時点か、来店した時点か。業種によって適切な定義が違うので、社内で1つに固定します

途中で定義を変えると、過去との比較ができなくなります。決めたら変えないことが前提です。

計測する期間を先に決める

ここが最も見落とされます。ポスティングの反応は、配布した翌日に集中するわけではありません。チラシを取っておいて、必要になったときに連絡してくる人がいます。

不動産の売却相談やリフォームのように検討期間が長い商材では、数か月後に反応が出ることも珍しくありません。配布から1週間で締めてしまうと、実態より悪い数字になります。

目安として、自社の商材の検討期間を考え、それに合わせた計測期間を設定してください。飲食や小売なら短く、高額商材なら長く取ります。

遅れて来る反応をどう扱うか

計測期間を長く取ると、今度は次の配布と重なります。2回目、3回目の配布が始まってから1回目の反応が来る、という状況です。

対処は2つあります。

  • 回ごとにクーポン番号やQRコードを変える:どの配布からの反応かを特定できる
  • 問い合わせ時に「いつのチラシか」を聞く:手元にある紙を見てもらえば分かります

前者のほうが確実です。印刷の段階で仕込むしかないので、配ってから考えても手遅れになります

目標CPOは粗利から逆算する

「うちのCPOは高いのか安いのか」を判断するために、業界平均を探そうとする方がいます。しかし他社のCPOは公表されておらず、入手する手段もありません。仮に数字が出回っていても、商材も単価も違えば比較になりません。

目標値は、自社の数字から出せます。

計算の考え方

まず、1件受注したときの粗利を出します。次に、そのうち何割までを獲得費用に充ててよいかを決めます。この2つが決まれば、目標CPOが出ます。

目標CPO = 1件あたりの粗利 × 許容できる割合

たとえば1件の粗利が3万円で、そのうち3割までを獲得費用に充てられるなら、目標CPOは9,000円です。実際のCPOがこれを下回っていれば、その施策は続ける価値があります。

許容割合はどう決めるか

固定費の水準、目標利益、他の販促にかける費用とのバランスで決まります。正解の数字はありませんが、社内で決めておくこと自体に意味があります。基準がなければ、出てきたCPOを見ても判断できません。

目標に合う配布規模を、ご提案します。

ご予算と狙いたい商圏をお伝えいただければ、その範囲での部数と費用を算出します。
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CPOだけで判断できない場合

リピートのある商材

飲食店、美容室、クリーニング、定期購入。これらは1回目の受注額が小さくても、継続して利用されます。初回の粗利だけで目標CPOを決めると、本来続けるべき施策を止めてしまいます

この場合は、1人の顧客が生涯でもたらす利益(LTV)を基準にします。年間の利用回数と継続年数の見込みから、おおよその数字は出せます。

紹介が発生する商材

1件の受注が次の顧客を連れてくる商材もあります。この分はCPOには表れませんが、実際の価値には含まれます。数値化が難しい部分なので、CPOはあくまで判断材料の1つとして扱ってください

認知が積み上がる効果

ポスティングは繰り返すことで認知が蓄積します。1回目のCPOが悪くても、2回目・3回目で改善することがあります。初回の数字だけで打ち切ると、この効果を捨てることになります

計測の仕掛けは印刷前に

ここまでの話は、すべて「どの配布からの反応か分かる」ことが前提です。その仕掛けは、印刷の段階で入れるしかありません。

受注の定義を決める
何をもって1件とするか。社内で固定し、以後変えないようにします。
計測期間を決める
自社の商材の検討期間に合わせます。短すぎると実態より悪い数字になります。
目標CPOを粗利から出す
1件あたりの粗利に、許容できる割合を掛けます。基準がないと判断できません。
判別の仕掛けを原稿に入れる
配布回ごと、エリアごとにクーポン番号やQRコードを分けます。刷る前に必ず入れます。
配布実績と突き合わせる
どのエリアに何枚配ったかの記録と、反応の数を照らし合わせます。

最後の工程には、配布側の記録が必要です。弊社ではGPSログ、エリア単位の配布実績、写真付きレポートで配布状況をご確認いただけます。反応の数だけ分かっても、分母が分からなければ地区ごとの比較はできません

よくある失敗

NG例1:配布費だけで計算する
印刷費とデザイン費を含めないと、実際より良い数字が出ます。社内の判断を誤らせます。

NG例2:制作費を初回に全額乗せる
複数回使う原稿なら按分してください。1回目だけが極端に悪く見え、そこで打ち切ってしまいます。

NG例3:計測期間を決めずに集計する
締めるタイミングで数字が変わります。先に期間を決めてから配布してください。

NG例4:業界平均を探そうとする
入手できませんし、商材が違えば比較になりません。自社の粗利から逆算してください。

NG例5:判別の仕掛けを入れずに配る
反応があっても、どの配布からのものか分かりません。印刷前に決めてください。

よくあるご質問

どのエリアが効いたか分かりますか?

エリア単位の配布実績が記録として残るため、反響と照らし合わせて地区ごとの比較ができます。

エリアごとにチラシを変えて配れますか?

可能です。町丁目単位でエリアを指定できるため、クーポン番号を分けた比較配布に対応しています。

印刷から依頼できますか?

印刷から配布まで一括で対応できます。QRコードやクーポン番号の刷り分けについてもご相談ください。

予算内でどれくらい配れるか教えてもらえますか?

ご予算と商圏をお伝えいただければ、その範囲での部数と対象世帯数をご提示します。

同じエリアに繰り返し配布できますか?

可能です。前回の配布実績をもとに、時期や範囲を調整したご提案ができます。

まとめ

CPOは「費用 ÷ 受注件数」という単純な式ですが、分子に何を含め、分母をいつまで数えるかを決めなければ、比較できる数字になりません。まずこの2つを社内で固定してください。

そして目標値は、他社を探しに行くのではなく自社の粗利から逆算します。1件の粗利のうち何割までを獲得費用に充てられるか。この基準が決まれば、出てきた数字をその場で判断できるようになります。

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目標CPOと商圏をお聞かせいただければ、必要な部数と費用感をご相談いただけます。

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