ポスティングのコストを下げるには|単価交渉より先にやるべきこと

ポスティングの費用を抑えたい。そう考えたとき、最初に手をつけるのはたいてい単価交渉です。「1枚あたりあと1円下げてほしい」——たしかに効果はありますが、下げ幅には限界があります。
実際に金額が大きく動くのは、別の場所です。配る面積、刷り直しの回数、そして「配らない場所」の決め方。この3つは、単価の1円とは桁の違う差を生みます。
この記事では、配布予算を実際に減らすための手段を、効き目の大きい順に整理します。同時に、削ってはいけない部分についても触れます。安くしたつもりが成果ごと失っては意味がないためです。
この記事の結論
- 「安くする」には配布単価を下げると獲得単価を下げるの2つがあり、後者のほうが幅が大きい
- 単価が下がる条件は限られている。部数・時期・印刷の同時発注・エリアの形の4つ
- 最も効くのは配る面積を減らすこと。反応の薄かった地区を次回外すだけで総額が変わる
- そのためには前回どこに配ったかの記録が必要。記録がないと同じ場所に配り続けることになる
- 報告書を削るのは逆効果。次回の削減余地が見えなくなる
記事の目次
「安くする」には2つの意味がある
コスト削減の話が噛み合わなくなるのは、この2つが混ざっているからです。
| 配布単価を下げる | 獲得単価を下げる | |
|---|---|---|
| 見る数字 | 1枚あたりいくらか | 1件の反響にいくらかかったか |
| 下げ方 | 発注条件を変える | 配る場所と中身を変える |
| 下げ幅 | 限定的 | 大きい |
| 効果が出るまで | すぐ | 2回目以降 |
| 必要なもの | 交渉 | 前回の記録 |
単価を1割下げれば、支払いは1割減ります。しかし配る場所を見直して反響が2倍になれば、1件あたりのコストは半分になります。どちらに手をつけるべきかは明らかです。
ただし後者は、前回の結果が残っていなければ手がつけられません。だからこそ、初回の発注時点で「何を記録してもらうか」を決めておく必要があります。
配布単価が下がる条件は4つ
まず、すぐ効く側から整理します。単価が動くのは、次の4つの条件を変えたときです。
| 条件 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 部数 | まとまった部数を一度に発注する | 配りきれない部数を発注しては本末転倒 |
| 時期 | 繁忙期を避けて日程に幅を持たせる | 販促の狙い時とずれないか確認する |
| 印刷の同時発注 | 印刷から配布まで一括で依頼する | 持ち込みと比較して総額で判断する |
| エリアの形 | 飛び地を減らし、まとまった範囲にする | 狙いたい地区が外れないか確認する |
見落とされやすいのが「エリアの形」
同じ部数でも、配布エリアが細かく分散していると移動が増え、その分が単価に乗ります。逆に、まとまった範囲であれば効率よく回れます。
「A町とC町だけ配りたい」という指定より、「A〜C町を面で」のほうが安くなるケースがあります。間のB町に配る価値があるかどうかを含めて、一度相談してみる価値があります。単価だけ見て諦めていた指定が、形を変えれば予算内に収まることがあります。
最も効くのは「配らない場所」を決めること
ここからが本題です。配布費用は面積と部数に比例します。つまり配らない場所を増やせば、その分そのまま安くなります。
削る候補は3種類
- 反応がなかった地区:前回配って問い合わせがゼロだった範囲
- 商圏から外れている地区:来店・来訪の実績がない距離帯
- 投函できない物件が多い地区:配布禁止の集合住宅が集中する範囲
1と3は、記録がなければ判断できません。「どこに何枚配ったか」がエリア単位で残っていて初めて、次回外す判断ができます。
削った分をどうするか
浮いた予算は、2つの使い道があります。そのまま削減するか、反応のあった地区に厚く配り直すか。後者を選べば総額は変わりませんが、獲得単価は下がります。
予算を守ることが目的なら前者、反響を増やすことが目的なら後者。ここは経営判断なので、社内で先に決めておいてください。
予算の配分:最初から全額を使わない
初めてのエリアや初めての配布物では、いきなり全予算を投じないことをおすすめします。
- 1回目:予算の一部で、複数エリアに配って反応を見る
- 2回目:反応のあったエリアに絞り、部数を増やす
- 3回目以降:勝ちパターンのエリアに繰り返す
1回目を「テスト費用」と位置づけられるかどうかが分かれ目です。全額を1回に投じると、結果が良くても悪くても次に活かせません。削減の余地は、2回目以降に生まれます。
予算が決まっていれば、その範囲での配布設計をご提案します。
「この金額でどこまで配れるか」からご相談いただけます。
エリアの切り方次第で、同じ予算でも届く範囲は変わります。
0120-107-209
受付 10:00〜20:00/年中無休
刷り直しを1回なくすと、単価交渉より効く
意外に大きいのが印刷費の無駄です。内容の不備で刷り直しになれば、その分がまるごと損失になります。
刷る前に確認しておくこと
- 問い合わせ先の電話番号・URL・営業時間に誤りはないか
- 期限のある内容(キャンペーン等)の日付が配布時期と合っているか
- QRコードが実際に読み取れるか(印刷サイズで確認)
- どの配布回からの反応か判別できる仕掛けが入っているか
最後の項目が抜けていると、次回の削減判断ができません。クーポン番号を回ごとに変える、専用の電話番号やURLを用意するなど、測定の仕掛けは印刷前に入れるしかありません。刷ってから気づいても手遅れです。
大量に刷る前に、小さく試す
デザインや訴求内容に迷いがあるなら、少部数で2パターンを配り、反応の良かったほうを本番で刷る方法があります。テストの分だけ費用は増えますが、全量を刷り直すリスクに比べれば安く済みます。
判断は「獲得単価」で行う
最後に、社内で説明するための数字の作り方です。総額ではなく、1件あたりで見ます。
計算の枠組み
獲得単価 = 配布にかかった総額 ÷ 得られた反響件数
ここに自社の実績値を入れます。総額には印刷費も含めてください。反響件数は、問い合わせ・来店・申込みのうち、自社が追いたい指標を1つ決めます。
この数字が出せると、判断が変わります。配布単価が高い業者でも、獲得単価が低ければそちらが正解です。逆に、単価の安さで選んだ結果、反響がゼロなら獲得単価は計算できません。安く配ることと、安く獲ることは別です。
比較は同じ条件で
複数社から見積を取る場合は、エリア・部数・配布期間・報告書の要否を書いた発注仕様を先に作り、全社に同じものを渡してください。条件がそろっていない見積を並べても、比較になりません。
コスト削減で失敗するパターン
NG例1:報告書をオプションから外す
数千円の節約になりますが、次回どこを削るかの判断材料が消えます。削減の余地は記録から生まれるので、ここを削ると2回目以降ずっと同じ場所に配り続けることになります。
NG例2:部数を減らして範囲は維持する
同じ広さに薄く配ると、どの地区も中途半端になります。減らすなら部数ではなく範囲です。
NG例3:1回だけ配って判断する
ポスティングは繰り返しで認知が積み上がる施策です。1回で判断して撤退すると、投じた費用がそのまま無駄になります。
NG例4:測定の仕掛けを入れずに配る
反響件数が分からなければ獲得単価も出せません。次回の削減判断もできず、毎回ゼロから発注することになります。
NG例5:安さだけで発注先を決める
配布禁止物件への投函が起きれば、対応の手間とブランドの損失が発生します。単価差より高くつくことがあります。
よくあるご質問
予算が少ないのですが、相談できますか?
中小企業や地域店舗の小ロットのご依頼にも対応しています。予算をお伝えいただければ、その範囲でどこまで配れるかをご提案します。
配布エリアはどこまで細かく指定できますか?
町丁目単位まで指定できます。GISを用いてエリアを設計するため、「この区画は外す」といった調整も可能です。
前回配ったエリアの記録は残りますか?
GPSログ、エリア単位の配布実績、写真付きレポートでご確認いただけます。次回のエリア設計にそのまま使える形でお渡しします。
印刷も一緒に頼んだほうが安くなりますか?
印刷から配布まで一括で対応できます。持ち込みの場合と比較して、総額でご判断いただけるようお見積りします。
何回くらい配れば効果が見えますか?
商材やエリアによって異なります。1回目で全予算を使わず、反応を見ながら配分を調整する進め方をおすすめしています。
まとめ
配布単価の交渉で下がる額には限りがあります。実際に効くのは、配る面積を減らすこと、刷り直しをなくすこと、そして判断を獲得単価で行うことです。
いずれも、前回どこに配って何が起きたかが記録されていることが前提になります。削減の第一歩は、値下げ交渉ではなく、次回のために記録を残すことです。
予算内で最大限届ける設計を、ご提案します。
エリアの切り方、部数の配分、記録の残し方。ご予算をお聞かせいただければ、その範囲で組み立てます。
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